河川名称 O川水系(支流群)
釣行時間帯 12日:14:30−17:30
13日:06:00−12:00
天気 曇り時々小雨
気温 7−11度
釣果 ヤマメ 1 ・イワナ26
ヒットフライ アダムスP#15・コーチマンP#12・クイルボディーP#16
ゴールデンウィークも終わり静かな渓流がまた戻ってきた。かすみには「男一匹さすらいの旅にいってくるからよ。じゃな〜あばよ〜」と言った。「いかないで〜わたし寂しい…」とはならないんだなコレガ(^^;
「どこまで行くの?」「山形県○○○○川」「行くところが決まってるくせにどこがさすらいなのよ!」「るせー!そんなこといわれても絶対にさすらってくるのだ!!」 まっ、そんなわけで、まっすぐ山形県○○○○川に到着。さすらいになってないかも? この水系では毎年いい思いをさせていただいている。紹介してくれたそうめにすと諸氏に感謝。感謝。今日は大陸から冷たい空気が入ってきていて気温がグッと下がっている。なんでも3月下旬並みの気温なのだそうだ。気温11度、水温9度。条件はあまり良くないけどここまでやってきたからにはロッドを振らないわけにはいかないよね。ここのイワナ用に捲いたフライは、ロイヤルコーチマンP#12。別名「ザッコロイヤル」と巷では言われております。渓魚の王様にはフライの王様をもって対処するとの考えであります。はい。
仕度を整えて14時半入渓。水温が低いため流れには出ていないとの判断で流芯脇と両岸ぎりぎりを重点的に攻めます。両岸の葦の下はえぐれてイワナの自然の要塞となっているのがわかります。こういうところが沢山あるからイワナが残るんでしょうね。1尾目のイワナは期待を裏切って流芯でヒット!やるきのあるイワナもいるようです。
今年初めてのイワナ釣りだったので古い本を読み返してきました。そこに載っていた”イワナ釣は石を釣る”の格言。なるほど〜とメモメモ。その格言どおり石周りは丹念に探りを入れます。止水では浮かべられるだけ浮かべておきます。ここでヒットしたイワナはフライを口の奥までがっちり吸い込みます。手際よくフライを外してあげなければなりません。フォーセップは渓魚を元気なままリリースするには必需品だと思います。
橋の工事が始まったようです。この前後では場アレがひどくまったく反応がありませんでした。ここは飛ばして上流の堰堤下でライズみっけ。中州に上陸し慎重に近づきキャスト。ストップ&パラシュートでティペットにスラックをいれます。ドン!ロッドは弧を描きリーダーは水面に突き刺さっています。「クーッ、気持ちいいよね〜。これなんだよな〜」ひとりで悦に入ってしまいます。このレーンでイワナはフライをくわえてくれると思っているところに、思惑通りにイワナがのってくれる。この上ないフライフィッシャーの喜びですね。
空を見上げるとツバメがたくさん飛んでいます。ということは虫もたくさん飛んでいるということか?時間もそろそろイブニング。
堰堤を越えると取水口があり水深のあるプールがありました。見るからにイワナが溜まっていそうなところです。ここも一投目でヒット!岸際には枯れた葦が沢山水面に倒れています。ここは寄せてくる時葦に絡まってしまうので注意しなければなりません。場を荒らさないためにもそのまま下流へイワナを誘導して取り込みます。下流へリリースして二投目にもヒット!ここでも思惑通りの釣りが出来ました。顔がほころんでいる自分がわかります。(^^)
流芯を流すとヤマメが釣れました。なるほど。。。なんてイワナとヤマメのポイントを見比べてしまうのでした。橋の所まで来てポイント上の葦にフライをとられたところで17時半納竿。釣果はヤマメ1尾、イワナ18尾、満足、満足。
周辺の田んぼは代掻きもすんで、もう田植えを待つばかり。畦道をランドセルを背負った子供が帰り道を急いでいます。腰の曲がったおじいさんが畑を耕して、手押し車のおばあさんは散歩のついでに井戸端会議ようです。夕餉のしたくでもしているのかどこからかいい匂いがしてきます。のどかな田園風景と集落のバランスがとてもよいですねぇ。清く正しい日本の風景がここにはあります。小雨がポツリポツリと降ってきました。五月雨ふったら傘さして、傘がなければ濡れていく。これがさすらいかなぁ〜。#ぜんぜん、さすらってねぇ〜ってば。。。
さすらいの旅には不向きな看板が出ていました。「熊が出没しています。注意。事故のないよう注意してください。山形県。」いくら車中泊でも熊に喰われたなんてことになっては惨めだから山を降りることにしました。その前に峠に新しい温泉が出来たようだったのでちょっと寄ってみます。どんな温泉なのか聞くだけと思っていたのだけれど受付のおねえさんに「お客様は幸運ですわ!本日はキャンペーン中なので浴衣バスタオル敷物セットで1000円のところ500円でご入浴できますよ。うふふ。」むむ!うふふ、ときたか。おねえさんが美人だったのでそれじゃ〜とポケットから500円玉を出して渡してしまった。これはさすらいの旅ではよくあることなのだ。(^^; 今流行の岩盤欲だった。15分入って5分休憩。これを3回続ける。すっかり汗を流してリフレッシュした。あとは車で寝るだけ、男の一人旅はきらくな旅。昨夜は3時間だけしか寝ていなかったことを思い出したらいつの間にかZzzzz。。。気がついたら朝だった。暗くなってから着いた道の駅だったのでわからなかったけど随分と立派な施設であることがわかった。かなりの数の売店と駐車場も思いっきり広い。相馬の道の駅とはえらい違いだった。いいとこめっけ、次回もここにするぞ。早々に渓流上流部へ移動。車から降りると清清しい朝の空気。気持ちいいよ。でも、気温7度とちょっと寒いです。フリースを重ね着して仕度を整えます。
午前6時入渓。入渓点には新しい足跡がありました。昨日入った釣り人のものだと思います。やはり反応が無いまま釣りあがって行きます。それにしても虫がまったく飛んでいません。あちこち探してもいないんですね。いつもは絶対出るところでも反応なし。竿抜けしていそうな石周りを丁寧に攻めてヒット。同じようなポイントばかりで1時間で3尾のみ。釣り人の入っていないうちにと思っていたのですがやっぱり朝一番はまだ早かったようです。調子が出ないので車に戻り朝食にしました。ブドウパンにチリトマトヌードル、それにホットコーヒー。ここは瀬音しか聞こえないダイニング。時折、小鳥が鳴く静かな森を眺めながらのモーニングコーヒーは格別なものです。その後再び入渓しニンフに切り替えてで2匹追加。ロケーションは最高なんですが。。。釣り場を変えるべく脱渓しました。
林道をトボトボと歩いていると見覚えのある車が。。。「どうも、どうも」とあれ!「秀」さん。お仕事の合間に陣中見舞いに駆けつけてくれたのでした。「秀」さんは寒河江のテンカラ師。師匠と呼ばれる釣り師で弟子に佐藤さんがいます。「秀」さんの師匠が都筑さんで、都筑さんの弟子がPLAさんで。「秀」さんとPLAさんは兄弟?で、東根には雑魚さんというテンカラ名人がいるわけです。それに山形市のフライ名人のほしさん&庄内のテンカラ師ゆめさんが加わります。これがテンカラ集団そうめにすと倶楽部山形の諸氏であります。僕もフライからテンカラに移行しようと思っていたときがありまして、その時に都筑師匠に喝!されましてフライ道をまっすぐに進んで来れたわけであります。やはり恩師にはかわりありません。
「秀」さんに山形渓流の状況をお聞きしました。最近は雪代の終わった渓流に釣り人が集中していてイワナのプレッシャーも相当なものだよ。ここも同じだよ。こないだね、いい場所みっけた。○○○○川の支流で結構型のいいのが釣れる。釣り人も少ないのだ。でもね、こんな寒い日は釣りなんかしちゃだめよ〜。だって(^^; イイこと聞いたぞ〜よっしゃ次回はそこだぞ〜(^^)お互いに「記念写真!記念写真!」と言い合いながらのショットです。ふたりで向き合って写真撮り合うのは慣れてねーよ。やっぱり僕たちはおかしい?よね(^^; 今回は急な山形釣行でしたのでご一緒出来ませんでしたが次回はバッチリ連絡してからいきますのでよろしくお願いしまーす。
「秀」さんと別れてから釣り場を下流に移動しました。虫が飛んでいますようにと下流部の水温に期待したわけです。護岸された流れに沿ってイワナが定位しているのが見えました。定位しているイワナの上をフライが流れていきました。だめか。。。と、ピックアップしたところへ、バシャ!ウッソー!いまのヤマメの出かただよ!思わず声を出してしまいました。別の魚が出てきたのにはちょっとビックリしました。気を取り直して定位しているイワナに再びフライを流します。イワナはスッーと浮き上がりフライを吸い込みました。ヒット!良いじゃん。
堰堤下には大きな沈み石が見えました。その上をフライが通過するようにします。岩魚はよっこらしょ!と出ては消えていきます。その内に姿が見えなくなりました。フライをクイルボディーP#16に変えました。テールに2本のムースボディ。スリムなボディーです。その奥にフライを流すとヒット!ガップリとフライを咥えていました。天気が回復してきたのですがそれに伴って風が吹き始めました。これではちょっと厳しいかな。。。大きな堰堤群が見えてきた手前の落ち込みで風に逆らって投げた戻り気味のフライにヒット!超ラッキーです。リリースして手前の水面をみるとモンカゲがハッチし流れていきます。そうかーやっぱり午後だったんだね。上流を見ると釣り人と思われるデリカが止まっています。もう、これまでだね。
ありがとう山形!この日イワナ8尾。2日でイワナ26尾、ヤマメ1尾。上出来でした。12時納竿。集落に農家の直売店があったのでちょっと覘いてみました。店番のおばさんにいろいろ聞いて、ヤマウドと筍、それにアイコ?という山菜をお土産に買いました。ヤマウドと筍は食べ方はわかるけどアイコは?なるほど味噌汁の具としていただくそうです。このおばさんがじつによかった。人を和ますやわらかい訛り山形弁ってこれなのだ。旅に出てその土地の方言を聞けることは嬉しいよね。思えば遠くにきたもんだ〜♪と実感したのであります。この旅の締めくくりは山形の板蕎麦しかないっしょ。男一匹さすらいの旅、お疲れ様でした。(^^)
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