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WIRESによるインターネットを介したアマチュア無線 |
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WIRESの特徴 |
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インターネットを経由したリピーターシステムは、WIRESのほかにもいくつかの方式が考え出され、
アメリカ、カナダのアマチュア無線家を中心に実験が行われていますが、その中でもいま話題と
なっているシステムが、バーテックススタンダードが発表したWIRESです。
なお、日本においてリピーター機器への直接の取り付けについては、JARLなど関係機関で検
討が行われていますので、本稿ではアメリカなどにおいてこのシステムを取り付けることを想定
して解説します |
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WIRESの特徴は、大きく次ぎの四つの点でしょう。 |
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(1) |
DTMF機能を持っている通信機器であれば、どこのメーカーの製品でも使える |
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(2) |
通常のインターネット回線があれば、簡単に既存のリピーターに接続することができる |
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(3) |
インターネット接続時でも、インターネット通信と通常の通信を区別することができる |
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(4) |
最大10局までインターネットで接続できる |
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WIRES−Uで試験運用中のJA7QMB局
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HF帯でのWIRES運用などが出来ます |
ハンディ型でもVHF帯・UHF帯運用 |
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DTMF機能を使用 |
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WIRESでは、インターネットへ接続する信号として、DTMF(いわゆるピホパ信号)機能を使って
います。
したがって、DTMF信号を送信する機能のあるアマチュア無線機器であれば、いままで使用し
ていたものが使えます。新たな製品を購入しなくても、手軽にアマチュア無線からインターネッ
トを介し通信ができます。 |
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リピーター局への接続が簡単に行える |
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インターネット接続に必要な機器の設定は、既存のリピーター局にインターフェイスボックス
HRI-100、パソコン(WIRES用ソフト)、ISDNやADSLなどのインターネットに接続できる回線が
あれば、あとはサーバーにアドレスを登録するだけで、すぐに使用が可能です。 |
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インターネット経由と通常のローカル通信を区別 |
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WIRESでは、同じリピーターで通常のローカル通信と、インターネットで結ばれた所にある
同じシステムのリピーターを介した通信ができます。WIRESを用いると、複数のリピーター
から電波を出すことが可能です。
ほかのインターネットを仲介するシステムでは、1局がインターネット通信を行うと、その
リピーターがインターネット専用となってしまうため、その間はインターネットを介する必要の
ないローカル通信もインターネットへ流れてしまいますが、WIRESでは通信の都度、インタ
ーネットへ接続するのか、ローカル通信だけを行うのかの選択を、意図的なDTMF信号で
行えます。これによって、不要なインターネットへの通信を防いでいます。 |
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最大10局までインターネットで接続ができる |
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WIRESには、SRG(Sister Repeater Group:姉妹グループ)という概念があり、インターネット
を介して接続できる相手局はは最大10局となっています。その10局をSRGと呼び、SRG内の
相手局を(DTMF 1桁)で任意に選択することもでき、またSRGに設定してある10局すべてか
ら電波を出して通信することが可能です。その仕組みは図の通りです。
したがって、WIRESでは、任意の”インターネット局”、”すべてのインターネット局”、”インタ
ーネットを介さない局”との通信といったように、カバー範囲に応じて接続する相手局を選択
することができるのです。 |
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したがって、WIRESでは、任意の”インターネット局”、”すべてのインターネット局”、”インタ
ーネットを介さない局”との通信といったように、カバー範囲に応じて接続する相手局を選
択することができるのです。 |